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2008/07/29

講演会の詳報(2)













(画像は順に曽根氏・片木氏・石平氏・ダイチン氏)

 引き続き、 在日台湾同郷会副会長兼関西支部長 ・ 台湾問題座談会会長 の曽根憲昭 氏 から、 「日台生命共同体構築の基本 ~ 台湾と台湾人意識の認識」 と題して、30分ほどお話をしていただきました。
・ 台湾は国になる条件はあるが、400年の歴史の間に一度も国となったことはない。
・ 台湾人は様々な存在意識をもっている。
① 中国人 ② 中国人であり台湾人 ③ 台湾人であり中国人 ④ 台湾人 ⑤ 台湾人であり中国人ではない
別の観点から見ると、中国の顔(中国経済に依存)、華僑の顔、主体性認識の欠如、大中華思想、事なかれ主義という面もあります。
・ 今回の選挙結果も中国人に洗脳された台湾人の状況を理解して欲しい。
・ 外来政権に支配され続けたことにより、自分の存在を否定して強い相手におもねる諦めを有している。いわば、ストックホルム症候群に陥っているといえる。

 5分間の休憩の後、3人目は台湾研究フォーラム副会長・ 日本李登輝友の会事務局次長 の片木裕一氏から 「戦前・戦後の日台関係 ~ 鉄道建設を中心に」 と題した15分ほどお話をしていただきました。
 台湾は国際的に孤立した関係で、 南ア、イタリアからも車両を買った 過去があり、韓国 大宇の通勤電車を買ったけど故障ばかりで 、 動かなくなっての 車両を ざらしになっていること 。 そしてメンテ期間も過ぎたから日本車に変え たということがあったそうです。買いたくないけどつきあいやし、しゃーないってことにも、台湾の置かれた寂しい状況が隠れています。
今日ではメジャーな いわゆる台湾新幹線(台湾では「高鉄」と呼称) の車両 をはじめ、東幹線のタロコ号が日本製の振り子列車等であること 等、 各地の鉄軌道に日本の存在があることを改めて認識させられました。台湾で鉄道に乗ったら、日本時代の駅舎だけでなく、車両の製造ラベル等を見る楽しみも生まれました。

 この後、中国出身の二人のゲストからお話をしていただきました。
 最初に 四川省生まれ の 石平(せきへい)さん。
中国にとって日本は不倶戴天の敵である。台湾を中国に取られたら、日本はおしまい。
中国がどうなるかは、本日発売の「Will」の対談で発言している。一つは崩壊。もう一つはこのまま拡大。どちらになっても日本に大きな影響がくる。どうすれば良いか。
日本人はギョーザ問題で「中国は良くやっている」と発言するような首相を選んでいる。大きな問題である。憲法も改正しなくてはいけない。このままでは、近い将来、日本は中国の自治区のひとつになりかねず、日本民族は滅びてしまう。
 石 平さんは1962年 生まれ 。84年北京大学哲学学系を卒業 後 、88年に留学 のため来日され、 現在はフリー で、 「正論」「Will」等のいわゆる保守系雑誌に多く寄稿されている。 最近の著書に「私は「毛主席の小戦士」だった―ある中国人哲学者の告白」を出版され、 「正論」6月号で、 アサヒビール㈱名誉顧問、社団法人日本国際青年文化協会会長の中條高徳氏との対談の中で日本国籍を取得されたことを公表されてい る。
 
 続いて、 オノフォノド・ダイチン氏 からご挨拶
内モンゴル自治区出身で、大阪大学大学院 に 留学中。内モンゴル において 抑圧されている同胞達の人権改善と、抹殺されつつあるモンゴル民族文化の保護を求めて中国政府を強く批判、 政党 「 モンゴル自由連盟党」の創立に参加し、自ら幹事長に就任 。
中華人民共和国建国時、内モンゴル指導部は中国共産党と一緒になったほうが良いと判断し、モンゴルと分かれたこと。しかし、期待に反し、遊牧を禁止され、モンゴル文化・言語・資源等を奪われてきた経過が紹介された。モンゴル問題はチベット・ウイグルと比べてあまり知られていないため、参加者に強い印象を与えた。
 また、同行された支援者が 政治難民として認定 を求める運動への理解を訴えた 。 ( 平成 19 年 11 月 13 日、大阪入国管理局に難民申請書を提出 )
※ 詳しくは 殿岡昭郎 氏 のHP http://www.tono-oka.jp/index.html#0000_0005
をご参照ください。
 
 続いて、台湾の日本人向けホテルには常備されている「な~るほどザ台湾」http://www.naruhodo.com.tw/編集顧問の梶山憲一氏から、最近の台湾ネタを披露していただきました。

 次に、会場にお越し頂いた関西における日台交流団体・個人が紹介されました。
野口 一氏(大阪日台交流協会会長)
伊原吉之助氏( 帝塚山大学名誉教授 ・ 21世紀日本アジア協会理事 )
華山拓明氏(台湾学集会京都台湾語教室校長)
海老原郁二氏(日本と台湾の未来を考える会代表)
あんそら氏(ライター)ガイドブック「台湾にいきたい」を8月刊行予定。
 限られた時間の中で、多彩な講師・ゲストをお迎えしたため、短時間になってしまったことを開催事務局として、お詫びしたいと思います。
 終了に際し、講演会開催事務局スタッフが紹介され、初めての関西講演会を終了しました。
 懇親会は、ビルB1の居酒屋において45人が参加して11時過ぎまで、楽しく行われました。

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