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2008/07/29

講演会の詳報(1)







 すでにお伝えしたように、関西講演会は7月26日に会場一杯の参加者を得て開催されました。
内容についてお伝えします。(文責 開催事務局)
開始予定時刻を少し過ぎたところで、講演会開催事務局代表の竹市氏が「湾生」(日本時代の台湾生まれ)としての思いを込めて、日台の絆を強めていこうと挨拶を行いました。


 はじめに台湾研究フォーラム会長永山英樹氏から「日本と台湾は生命共同体―打破すべき両国不正常関係」と題して約1時間の講演をしていただきました。 要約は以下の通り。
・ 台湾問題は外国の問題であり、中国の国内問題と思っている人が多いが、日本の問題である。
・ バシー海峡は台湾軍が守っているが、台湾が中国に併呑されると西太平洋を含め中国軍の支配下となる。そうなれば、日本にとって石油の値段が高くなるというような問題では済まなくなる。
・ 李登輝さんが日台を「運命共同体」との表現から「生命共同体」へと変化させた意味がここにある。
・ 中国の日本に対しするカードは「台湾問題と歴史認識」。日本に贖罪意識を植え付けさせ、日米分断・国際社会における地位低下を目指している。靖国問題は、中国のおかげで日本人の認識が変わってきたが、台湾問題はマスコミも扱わないので、認識が薄い。
・ 日本政府は1972年の「日中共同声明」(中国の主張を理解し、尊重する)に立って対応するが、その内容の理解がお粗末であり、中国に台湾を売り渡しかねない状況である。サンフランシスコ条約の「放棄したが、帰属先を明記しなかった」経過をふまえ、「同意していない」ということを再認識しなくてはならない。
・ 日本は中韓にはペコペコするのに、台湾には傲慢で冷たい。民進党政権を支えることもなく、国民党政権になって生じた尖閣漁船問題に対して慌てふためき、適切に対応できていない。台湾で騒いだのは一部の在台中国人だが、その背後に香港の活動家。その裏には中国がいる。この問題をきっかけに、「中華民族が団結して・・・」と、日台を離反させようとする動きが出てくる。
・ 日台間の国交がなくても、今までは日本語世代がいる間は支えあってきたが、これからは若い世代の交流が必要である。

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