昼食後、CDショップに寄り、アーメイの新譜「Amit」を購入した後、「台湾紀行」(司馬遼太郎)文庫版P359に登場する大野さんとお会いした。
ご自宅は「大野原民藝館」として、亡なられたご主人が収集された原住民各種族の民具や武器が展示されており、説明してくださった。
今年95歳とは思えないほど、しっかりしておられる。
司馬は著作の中で大野さんのことを「大野家での圧倒的な初印象は、大野夫人の知的で気品にみちた笑顔だった。」と記している。
このことを話すと、大野さんは司馬氏が文化勲章を受賞した時の写真を見せてくださり、その姿を私はツーショットの写真に収まった。この写真は私の数少ない貴重なものとなった。
大野さんの使用言語は台湾国語(北京語)ではなく母語であるピュマ語と日本語。高齢によりインドネシア女性に介助をうけているが、彼女との会話は日本語だった。
また、穏やかに「また、こちらにおいでなさい。」と話された時、私は思わず明治生まれの母方の祖母と相対しているような錯覚に陥った。
ところで、
映画「台湾人生」の中でパイワン族のタリグさんが旧友と「桃太郎」の歌を歌い、再会に話を弾ませたシーンはここで収録された。後ろの漁猟舟が印象的。
1 件のコメント:
映画の中の印象的なシーンの一つですね。
映画を見た際、博物館の休憩・喫茶スペースで話しをされているのだと、思っていました。
個人のご自宅でもあったのですね、今度機会があれば、是非行ってみたいところです!
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